土壌のプロが教える!明日から使える豆知識

すべての庭木、野菜、花で困るあなたへ 岐阜県 中津川市で庭の維持管理、消毒を行っています。 都立農芸高校卒、東京農業大学生産環境化学研究室 (旧土壌学研究室)学士修了。農業や栽培の基礎を学ぶ。 その後種苗メーカーの農場職員として7年間、 庭師を約2年間修業し、独立し現在に至る。 4000万株以上の栽培経験、1000回以上の消毒経験・植物の生長調整、総合的な環境管理・除草剤や防草シートを用いた雑草管理・肥料や農薬を用いた栽培計画の作成・発生病害虫の特定、対策・庭木の剪定。 近年の新しい取り組みとして楽しみ

病気?害虫?栄養不足?悩みませんか?


 病気、害虫、栄養不足の簡単な見分け方を書いていきます。

 

注意ですが、正確な判別方法ではなく解決の糸口になるポイントの話です。

まず全体を見て、部分的な異常なのか、全体的な異常なのか、元気そうに見えるか見えないかをよく観察します。

病気

大きく分けて、糸状菌、細菌、ウイルス、ウイロイドがあります。

糸状菌 斑点や粉が噴いたようにになる、葉の部分的な変色など。変色する部分は葉脈(葉にあるすじ)内に限られることが多い。

細菌 お湯をかけたような湿り気を帯びた変色、萎れる、病気にかかった部分が悪臭を放つ。

ウイルス ウイロイド 葉の変色や異常に小枝が出るなど奇形が目立つ。葉の変色は葉脈(葉にあるすじ模様)を超えて変色がみられる。葉の中心に丸い変色部分が現れるなど。

害虫 葉に穴が空く。天芽の葉の奇形、花の奇形。葉がかすり模様のようになる。根元から噛み千切られる。

栄養不足 上記したものと違い全体的や高さで現れることが多い。全体的に葉の色が薄くなる。葉は緑なのに伸びない。葉先が茶色になる。植物の上のほうだけ色がおかしい。下だけ色がおかしい。葉の裏が変色している。

筆者が、お客様の植物を見させていただく時に考えていることです。

まだ植物に活力があり抵抗力があると判断した場合には、有用菌、木酢液、肥料を補って様子を見ます。

植物が弱り、みるみる枯れていくような状態であれば、部分的な土壌調査、土壌改良、有用菌、木酢液など活力剤、消毒。弱っているものをさらに弱らせないような管理をします。弱っている植物には肥料は与えません。風邪ひいてるときにステーキたっぷり食べろと言っているようなものなので。消毒の効果や弱りが回復してきたのを見計らってごく薄く(通常のの10%)程度肥料を入れて様子を見て増やしてを繰り返すようになります。

植物を見て何が原因か探ることは非常に難しいものです。

これがきっかけになればうれしいです。

ありがとうございました。